
もし子供が産まれるなら、出来ることなら1年くらいは長期で育休を取りたいと考えていた。
「仕事を頑張りすぎている人」、または「パートナーや子供との時間を大切にしたい人」などは今まで頑張ってきた分、より長く取るべきだと思うが、現実的には主に金銭的な問題で早期の復帰を余儀なくされる人は少なくないはずだ。
(責任感で現場に早く戻らねばという社畜性の極みみたいな人もいるかもしれないが)
育休手当だけで1年を乗り切ろうとすれば、生活水準次第では確かに不安になる部分もあるが、資産1億がそれを解決する。
「お金があるから1年取ります」は重要な判断要素の一つではあるものの、それだけで判断したわけではなく、事実ベースで別の視点でも1年以上育休を取るメリットを解説することで長期育休を後押しつつ、ついでに世の中の少子化にも貢献しちゃおうという大義名分で整理してみる。
目次
1年育休を取ることにこだわった理由

俺は2026年11月から1年間(有休含めると約15ヶ月)育休を取ることに決めた。
子どもは2026年10月末予定。そのタイミングで1年の育休を取る。
プロジェクトの立ち上げ期から4年近く在籍しているので、それなりのコアメンバーになっており、かつマネージャーという立場で1年抜けるのはある程度のリスクを引き受けることになる。
プロジェクトの継続性、チームへの影響、復帰後のポジション——考えれば考えるほど、不安はいくらでも浮かんでくる。
というのは嘘で、自分が居なくなっても当然会社は回るわけで、誰かがその穴埋めをするだけだからそんなことは気にするだけ無駄である。
(ただし、同僚に迷惑を掛けるという点においては本当に申し訳ない気持ちがある)
1年取ることにした理由を具体的に述べていく。
理由①:外資ITコンサルという環境でのプレッシャーへの解放

ITコンサルに限らずだけど、高いバリューを出しながら献身的に現場で貢献している人の場合、シンプルに激務だ。
実質80時間近くの残業は日常茶飯事で、責任も重い。
クライアントの急な仕様変更や要件追加、上位職が握ってくる無謀なスケジュール、ろくにテクノロジーのことを分かっていない業務チームやPMOのしょうもないQA対応やお世話など、上げたらキリがない。
そういった環境の中で人生の大半の時間をこういった人たちに割くことに耐えられなくなってきており、家族とのまとまった時間を確保して人生のQOLを上げたいと思うようになった。
理由②:人生において貴重な家族との時間の確保

子どもが生まれてからの1年間は、一生に一度しかない。
この1年を父親として妻・子どもの側にいるために使う。それ以上でもそれ以下でもない。
実際世の中には、育児の過度な負荷で親の心身を追い詰め、産後うつや育児うつを引き起こすケースや児童虐待が発生することもあるくらいだから、可能な限り子育ては2人で協力し合う方がそのリスクも軽減できる。
理由③:副業にノーリスクで挑戦できる

長期育休の見落とされがちなメリットがここにある。
仮に副業が失敗しても、会社員の籍は残っている。
育休中は当然雇用関係が継続されたままだ。副業を始めてうまくいかなくても、育休期間が終われば職場に戻る権利がある。
つまり「ゼロからビジネスを試す」というリスクの高い挑戦を、セーフティネット付きでできる。
退職して独立する場合、失敗すれば収入がゼロになる恐怖がある。でも育休中は違う。最悪うまくいかなくても復職すればいい。
会社員を続けながら副業するのとも、退職して独立するのとも違う第三の選択肢——それが「育休中の副業挑戦」だ。2〜3ヶ月の育休では副業の立ち上げに時間が足りないが、1年以上あれば十分に勝負できる。この点でも「長期であること」に意味がある。
理由④:資産1億による金銭面での不安がゼロ

結局一番の踏ん切り要素としてはこれ。
これは別に1億でなくとも2000万でも5000万でも同じことで、ある程度の資産形成を成功させている人は何の心配もいらないから堂々と長期育休を取れば良い。
育休給付金だけで1年を乗り切ろうとすれば、生活水準次第では確かに不安になる部分もある。育児休業給付金は原則として給与の67%(6ヶ月以降は50%)なので、月収48万以上になると上限額は約31万(67%)で頭打ちだ。
ただし、純資産約1億円の大部分がインデックスファンドであれば、単純な4%ルールでも年間400万円程度(手取り320万)を資産から生み出すことが理論上可能になる。
「育休中に資産を取り崩す」という発想ではなく、「運用益が家計を支えてくれている」という状態が作れるので、生活が破綻するリスクは余程のことがない限り発生しない。
そもそも月31万もあれば、妻・子供1人のケースにおいては余程生活コストを上げない限りは余裕であり、資産収益はあくまで保険程度の感覚だ。
使わない分、育休中も資産は増え続けるので、もはや金銭的不安は全くない。
資産があればキャリアへの影響を考える必要はない

育休を躊躇する最大の理由の一つである「キャリアへの影響」は、誰しも考えると思う。
「1年のブランクで出世できなくなるんじゃないか」「復帰後に干されるんじゃないか」という不安は、男性女性問わず感じているはずだ。
俺も最初はそう考えていたが、自分の人生における優先順位を整理すれば育休のインパクトは考えるだけ無駄であるというのが俺の結論。
出世しても自由は得られない
将来的にタイムリッチを目指す上ではキャリアを積み上げるという方向性自体が間違っていると考えている。
高年収の人はそもそも激務であり、出世しても時間的自由はない。
これ以上キャリアを積み上げることよりも、自由な時間と家族との時間を最大化する方が、自分にとっての豊かさだと確信している。
これまで一定の成果を曲がりなりにも出してきたため、次のステップは「キャリアの継続」ではなく「どう生きるか」の再設計を考えても良い時期だと考えている。
育休がキャリアに与える本当のリスク
育休が本当にキャリアに影響するとしたらどこかを考えてみたが、俺の整理では、主に以下の2点だ。
- スキルの陳腐化リスク:1年でITの世界が大きく変わる可能性はある。でも育休中は勉強できないわけではない。むしろ、副業や自主学習を通じてスキルを更新する時間として活用できる
- プロジェクトへの影響:1年抜けることで、引き継ぎや後任への影響は出る。これは事前の準備次第で最小化できる
スキル面の懸念は確かにあるが、特に副業などで意欲的に別の収入を考えられるような人は、戻ってもすぐ適応していくだけなので、先のことをあまり心配しすぎる必要はない。
育休前にやっておくべきこと

金銭面での事前準備は育休前にできる限りやっておかないと後悔することもあるので、安心を手に入れるためにも整理しておきたい。
家計の収支シミュレーションをやる
育休中の収入がどう変わるのかを、月次で把握しておくことは必須だ。
特に育休中も住民税の負担がかかることは要注意。
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育児休業給付金の計算、社会保険料の免除範囲、実際の手取りの変化——これを把握していないと「思ったより手元に残らない」という事態になりやすい。
漠然とした「収入減が怖い」という感覚も、シミュレーションをすれば具体的な数字に変わる。数字になると意外と「これなら大丈夫」となるケースも多い。
投資の継続設定を確認する
育休中も投資を止める必要はない。
積立設定を継続するか、一時的に金額を調整するか、その判断を事前にしておくことで、育休中に「どうしよう」と悩む場面を減らせる。
育休中は手取りが下がるので、積立額を減らすかどうかは人によって判断が分かれる。資産の最大化を目指すなら可能な限り取り崩さず継続すべき。
副業の仕込みを育休前から始める
育休中に副業を本格的に立ち上げるつもりなら、育休前からできる準備をしておくといい。
ブログならドメイン取得、SNSアカウントの育成、記事の仕込みなど。
デイトレを本格的にやってみるなどで良いが、育休前にできることは意外と多い。
副業はとにかく立ち上げまでが長いので、早く始めるほど育休中のパフォーマンスが変わる。
まとめ
この記事のポイントを整理する。
ポイント
- 長期育休を取るかどうかは「今しかできないことに何を置くか」という意思決定の問題
- 副業挑戦はセーフティネット付きでできる。2〜3ヶ月ではなく1年以上だからこそ勝負できる
- キャリアへの影響は過大評価しがち。整理すると思ったより小さい
- 資産があるからこそ収入減を恐れずに1年という選択肢が現実的になった
「1年育休を取る」と決めたのは強がりでも無謀でもなく、資産という土台があってこそ踏み切れたのは確かであり、それと同時に人生設計を「キャリアの継続」ではなく「どう生きるか」の再設計のチャンスと捉えることもできるので、長期育休を有意義に使うことをぜひ検討しみてほしい。