
サイドFIREを目指して資産を積み上げてきた。
あとは辞めるだけ。
けれど、今すぐ即決できるまでの勇気は持てず、1年という育休期間を有効に使いながら最終的に会社を辞めるかはジャッジしていきたいわけだけど、会社を辞めるにしても今後支払う税金のことはちゃんと理解しておく必要がある。
まず頭に浮かぶのは、「FIRE後って年金とか社会保険料とか、実際いくらかかるんだ?」という不安。
4%ルールで年400万円取り崩せると計算しても、そこから税金や社保が大きく引かれたら生活が苦しくなるんじゃないかという疑問を浮かべる人は実際多いと思う。
結論から言うと、戦略次第で税金はほぼゼロにできるパターンもある。
ただし、完全FIREするのかサイドFIRE(副業収益あり)か、妻は働いているかなど、条件によってまちまちだ。
この記事では、資産1億円・夫婦モデルケースで税金・社保をリアルにシミュレーションする。
自分も含めて今後FIREの選択肢を考えている人向けに所得税・住民税の節税テクニック、健康保険4択の比較、年金の扱い方、住民税の落とし穴まで全部まとめて解説していきたい。
目次
【前提】我が家のサイドFIREモデルケース
支払う税金を知るにもまずは家族構成・取り崩し額などの前提が必要になるので、我が家をモデルケースとして見ていきたい。
資産1億円 × 4%ルール=年間400万円の切り崩し
このシミュレーションの前提は一旦4%ルールに従う
- 総資産:1億円(株式・投資信託中心)
- 取り崩し額:4%ルールで年間400万円(月換算33.3万円・税引き前)
- 内訳:特定口座(利益をコントロールしながら売却)+新NISA(非課税分で補填)
夫サイドFIRE(副業あり)+ 妻正社員(年収450万円)
このシミュレーションのモデルケースはこうだ。
- 夫:会社を退職してサイドFIRE。ブログ・コンテンツ販売などの副業で月5万円程度の収入あり
- 妻:正社員継続。年収450万円
- 子供:0歳(1人)
妻が正社員を続けることがわりとポイントで、これが健康保険の選択肢を大きく広げることになる。後で詳しく説明する。
FIRE後に払う税金・社保の全体像を把握する

会社員時代は全部会社がやってくれていた。給与から天引きされて終わり。ところがFIREすると全部自分で手続きして支払うことになる。
何がどう変わるのか、まずは全体を掴んでおきたい。
会社員時代との違い一覧
| 項目 | 会社員時代 | FIRE後 |
|---|---|---|
| 所得税 | 源泉徴収(自動) | 確定申告で自分で納税 |
| 住民税 | 給与天引き(自動) | 年4回(6・8・10・1月)自分で納付 |
| 健康保険 | 会社と折半・扶養家族無料 | 全額自己負担 or 選択式 |
| 厚生年金 | 会社と折半 | 国民年金のみ(全額自己負担) |
一見、年金とか健康保険とか重くなるように見えるが、ひとつひとつに対策があり、知っていれば実はそんなに怖くない。
順番に見ていく。
【シミュレーション①】所得税・住民税はほぼゼロにできる(副業ありの場合は規模次第)

「所得税・住民税」は副業なし・ありのケースで戦略が変わってくる。
2つのパターンに分けて整理する。
【パターンA】副業なし:特定口座の利益を43万円以内に抑えれば税金ゼロ
ほとんどの人は、NISA以外は特定口座(源泉徴収ありで売却時に約20%の税金が引かれるやつ)を使っているはずだ。
カギは「その特定口座からの売却益をコントロールすること」だが、まず基礎控除の最新情報を整理しておく。
所得税の基礎控除
令和7年(2025年)以降の基礎控除額は合計所得によって変わる。
| 合計所得金額 | 令和7年(2025年) | 令和8年(2026年) | 令和9年(2027年) | 令和10年以降(2028年〜) |
|---|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 | 104万円 | 104万円 | 95万円 |
| 132万円超〜336万円以下 | 88万円 | 88万円 | 58万円 | 58万円 |
| 336万円超〜489万円以下 | 68万円 | 68万円 | 58万円 | 58万円 |
| 489万円超〜655万円以下 | 63万円 | 63万円 | 58万円 | 58万円 |
| 655万円超〜2,350万円以下 | 58万円 | 58万円 | 58万円 | 58万円 |
| 2,350万円超 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
副業が育って合計所得が132万円を超えると、控除額が一段下がる。
例えば、副業200万円なら合計所得は132万円超〜336万円以下の帯に入り、令和7・8年は88万円、令和9年以降は58万円だ。
合計所得を132万円以内に抑えられるかどうかが、節税上の分岐点になる。
住民税の基礎控除
一方、住民税の基礎控除は43万円のままだ。
所得税と住民税の両方をゼロにするには、合計所得を住民税の基礎控除(43万円)以内に抑えるのが目安になる。
- 特定口座から売却するのは「利益が43万円になる分だけ」
- 利益43万円 ≤ 住民税基礎控除43万円 → 住民税ゼロ
- 所得税の基礎控除(暫定95万円)は余るので所得税もゼロ
なお、令和9年以降は所得税基礎控除が58万円に下がるため、同じ43万円コントロールでも所得税側の余裕は若干縮まる。それでも住民税ゼロの条件(43万円以内)を守れば所得税もゼロのままだ。
不足する生活費は新NISAから補填する。新NISAの取り崩しは全額非課税なので、利益がいくらあっても税金はかからない。
- 特定口座:利益43万円以内になるよう売却(元本部分も含めると数百万円になることも)
- 新NISA:不足分を補填(全額非課税)
年間400万円の取り崩しを確保しながら、課税される利益を43万円以内に抑えられる。副業がない段階ではこの戦略がそのまま使える。
【パターンB】副業あり:規模次第で税金が発生する
副業収入がある場合は確定申告が必須になるため、確定申告した特定口座の利益も合計所得に算入される。
副業がブログ・コンテンツ販売の場合、収入の分類は事業所得または雑所得になる。ここが重要なポイントになってくる。
給与として副業収入を受け取っている場合は給与所得控除(65万円)が使えるが、事業所得・雑所得には給与所得控除は適用されない。
代わりに使えるのが青色申告特別控除(最大65万円)だ。
副業所得の計算はこうなる。
副業収入 − 経費 − 青色申告特別控除(最大65万円) = 事業所得
ここから基礎控除を差し引いた金額に課税されることになる。
なお、先に述べたとおり、所得税の基礎控除は合計所得金額が132万円以下の場合に限り大きく引き上げられている(令和7年:95万円、令和8・9年:104万円、令和10年以降:95万円)。
株の利益(特定口座)+ 副業所得の合計が132万円を超えると控除額が段階的に減るため注意が必要だ。
住民税の基礎控除は43万円のままなので、住民税をゼロにする条件(合計所得43万円以内)は変わらない。
副業ありの場合の現実的なシミュレーションは下記のとおり。(株利益は43万円でコントロール済みの前提)
| ケース | 副業収入(年) | 経費・青色控除後の事業所得 | 所得税の目安 | 住民税の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 副業なし | 0円 | 0円 | ゼロ | ほぼゼロ |
| 副業初期 | 60万円 | 〜0円(青色控除65万円で相殺) | ゼロ | ほぼゼロ |
| 副業成長期 | 150万円 | 約40万円(経費50万+青色控除65万を引いた場合) | ゼロ(合計所得83万円・基礎控除95万円内) | 約4万円/年 |
| 副業本格化 | 300万円 | 約100〜150万円 | 約3〜5万円/年(令和7・8年、基礎控除88万円)/ 約4〜7万円/年(令和9年以降、基礎控除58万円) | 約10〜15万円/年 |
つまり、副業が育つほど節税対策が重要になる。
まず経費をしっかり計上して青色申告を活用することが、税負担を抑える基本だ。
そして副業収入がさらに増えてきたらマイクロ法人の設立も視野に入ってくることになる。(後述)
さらに、副業なしで所得がゼロなら国民年金の免除申請も可能だ。申請が通れば年金保険料(月約1.7万円)も払わずに済む。
【シミュレーション②】健康保険はどれを選ぶ?4択を比較

FIRE後の悩みどころで最も大きいのが健康保険だ。選択肢は4つある。
まず全体の月額イメージを見てほしい。
| 種別 | 個人負担の月額 | 実質負担(固定費込み) |
|---|---|---|
| 妻の扶養 | 0円 | 0円 |
| 任意継続 | 3.6〜4万円 | 3.6〜4万円 |
| 国保(1年目) | 3〜5万円 | 3〜5万円 |
| 国保(2年目〜) | 7,000〜1万円 | 7,000〜1万円 |
| マイクロ法人 | 健保6,670円+年金1万円程度 | 約2.4〜3万円(会社負担・固定費込み) |
マイクロ法人は一見「月6,670円」に見えるが、後述するように実質負担は国保2年目と大差ない。
それぞれ詳しく見ていく。
選択肢1:妻の社会保険の扶養に入る(最安だが条件あり)
保険料:0円
これが最安だ。ただし条件がある。
- 夫の年収(収入)が130万円未満であること
- 資産の取り崩し分は「収入」に含まれないケースが多いが、副業収入は含まれることがある
- 健保組合によって判断基準が異なるため要確認
副業収入が伸びてきて月10万円を超えてくると、扶養の維持が難しくなる可能性がある。副業を育てていくつもりなら、早めに出口戦略を考えておく必要がある。
ただ、超個人的な意見として、妻の扶養に入るというのはプライドが邪魔してくるところがある。正直ある。
仮に副業収入が最初数年で見込めず、退職するならば扶養に入るのが最適解になる。ふうむ、、
選択肢2:任意継続(退職後2年間の猶予策)
保険料:月3.6〜4万円程度
退職後20日以内に申請すれば、会社の健康保険を最長2年間継続できる。
0歳の子供がいる場合、子供を自分の扶養に入れておけば無料のまま継続できる。ただし子供は妻の社会保険に入れることもできるため、任意継続の主なメリットは「保険料に上限がある(収入が高い人ほど有利)」という点になる。
保険料は全額自己負担の場合は現役時代の約2倍になるため、妻の扶養に入れる状況なら最初の選択肢にはなりにくいかもしれない。
選択肢3:国民健康保険(2年目から激安)
保険料:1年目は高い、2年目以降は月7,000〜1万円程度
国保の保険料は前年所得をベースに計算される。ここが重要ポイントだ。
- FIRE1年目:会社員時代の所得で計算 → 月3〜5万円台になることも
- FIRE2年目以降:FIRE後の所得(ほぼゼロ)で計算 → 一気に激安になる
ただし落とし穴がある。配当金や株の売却益を確定申告してしまうと、その額が翌年の国保計算に使われる。
特定口座(源泉徴収あり)で申告しなければ国保の保険料には影響しない。ここを知っているかどうかで年間数十万円変わることもある。
選択肢4:マイクロ法人設立(「安い」は本当か?)
個人負担:健保月6,670円+厚生年金1万円程度 → 実質負担は月2.4〜3万円
マイクロ法人(1人社長の法人)を設立して、代表取締役として最低報酬を設定すると協会けんぽの最低等級で社会保険に加入でき、健保の個人負担は月6,670円まで下がる。
この数字だけ見ると魅力的だ。
ただし、法人を設立すると社会保険の会社負担分も自分で払うことになる。健保と厚生年金それぞれ個人・会社で折半するが、その会社負担分は法人の財布、つまり実質自分の財布から出ていく。
固定費も加えた年間コストの実態はこうだ。
| コスト項目 | 月額換算 |
|---|---|
| 健保(個人+会社負担) | 約6,000〜8,000円 |
| 厚生年金(個人+会社負担) | 約1〜1.3万円 |
| 法人住民税(均等割7万円/年) | 約5,800円 |
| 会計ソフト等(年2.5万円) | 約2,000円 |
| 実質月額合計 | 約2.4〜3万円 |
一方、国保2年目+国民年金(所得ゼロ)の合計は月約2.5〜2.7万円だ。実は総負担額はほぼ同じ水準になる。
ではマイクロ法人のメリットは何か。「保険料が安い」ではなく、以下になる。
- 副業収入を法人経由にすることで個人の課税所得を自由に下げられる
- 厚生年金に加入できるため将来の年金受給額が増える
- 法人の経費として計上できる範囲が広がる
つまりマイクロ法人は「自由に使えるお金を増やす手段」ではなく、副業収入が増えてきたときに節税しながら資産を積み上げる構造を作る手段だ。副業が育つ前に設立しても、固定費と手続きコストが先行してマイナスになりやすい。
副業フェーズ別の最適解
我が家(妻が正社員・子供0歳)のケースで、副業収入の成長に合わせた最適な選択肢はこうなる。
| 副業年収 | 最適な健康保険 | 理由 |
|---|---|---|
| 0〜130万円未満 | 妻の扶養 | 保険料ゼロが最安。自由に使えるお金が最大 |
| 130〜200万円 | 国保2年目以降 | 扶養を外れたら国保が現実的。固定費なし |
| 200万円超 | マイクロ法人を検討 | 法人節税効果が固定費を上回り始めるライン |
現状考えているのは、まず妻の扶養に入ってコストをゼロに抑えながら副業を育てるというシンプルな路線だ。
マイクロ法人はいずれ検討するかもしれないが、今は保留している。
というのも、ここは考え方の問題だけど、節税だけが全てではない。
法人化で税負担を下げても、法人内に資金が縛られて自由に使えるお金が減るなら旨みが薄いとも言える。
特にFIRE直後は「月々の生活を豊かにする」だったり、「資産規模をさらに最大化」することの方が優先度が高い。
副業が大きく育って「法人化した方が明らかに有利」という状況になれば、改めて検討すれば良いと言うのが今のところ結論。
【応用編】副業を先に育ててからFIREする場合の選択肢

ここまでの話は「FIREしてから副業を育てる」前提だった。
ただし、「副業をある程度育ててからFIREする」なら、また少し話が変わる。
副業規模別の選択肢
| 副業年収 | FIREのタイミング | 健康保険の選択肢 |
|---|---|---|
| 〜130万円 | 副業を育てながらFIRE | 妻の扶養に入り、副業を拡大 |
| 130〜200万円 | FIREして副業を伸ばす | 国保2年目移行を待ちつつ判断 |
| 200万円超 | 副業が軌道に乗ってからFIRE | 退職前に法人化という選択肢がある |
例えば副業年収が200万円を超えている状態でFIREするなら、退職前にマイクロ法人を設立するという選択肢が浮上する。
主なメリットはこの2点だ。
① 国保の「高い1年目」をスキップできる可能性がある
退職後に国保に入ると、1年目は現役時代の給与所得ベースで保険料が計算される。退職前から法人の社会保険に加入していれば、退職と同時に法人の健保へ移行できるため、国保の高い1年目を回避できる。
② 副業収入の課税タイミングをコントロールできる
個人で副業収入を受け取ると全額その年の所得になるが、法人経由にすれば役員報酬として受け取る金額だけが個人の所得になる。副業収入が多いほどこの効果が大きくなる。
なお、法人設立から社会保険加入まで2〜3ヶ月かかるため、FIRE予定の3〜4ヶ月前には着手する必要がある点は覚えておきたい。
法人化は「自由に使えるお金を増やす」手段ではない
ただし、法人経由で受け取った副業収入はすぐに自由に使えるわけではない。
役員報酬として受け取るか、法人税を払って配当にするか、どちらかだ。節税効果があっても、手元で動かせる現金が減るなら本末転倒という側面がある。
前セクションの「副業フェーズ別の最適解」でも述べたとおり、俺の現状の結論はマイクロ法人化はいずれ検討するが、今は保留。
節税だけが全てではなく、自由に使えるお金を最大化することもFIREの本質だと考えている。焦って作るものでもない。
今は選択肢として知っておくことが何より重要だ。
【シミュレーション③】年金はどう変わる?繰上げ受給の現実

厚生年金ゼロ・国民年金のみになるデメリット
会社員を辞めると厚生年金から外れる。将来の年金受給額が下がることは事実だ。
- 会社員時代:厚生年金+基礎年金の2階建て。会社が保険料を半分負担。
- FIRE後:基礎年金のみ。月約17,510円(2025年度)を全額自己負担。
ただし、これはそれほど大きな問題ではないと考えている。
サイドFIREのスタイルは「資産収入で生活する」ことだ。年金は上乗せのボーナスと考えればいい。
資産1億円を持っている人間が、65歳からの年金受給額を最大化することに必死になる必要は正直あまりない。
が、今後のライフイベントを考える上で無視できないところではある。
繰上げ受給vs繰下げ受給の損益分岐点
年金の受け取り方には選択肢がある。
| 受け取り方 | 増減率 | 備考 |
|---|---|---|
| 60歳繰上げ | ▲24% | 1ヶ月早めるごとに0.4%減 |
| 65歳(標準) | ±0 | 基準 |
| 75歳繰下げ | +84% | 1ヶ月遅らせるごとに0.7%増 |
繰下げ受給は一見お得に見えるが、損益分岐点はどのパターンも80歳前後だ。日本人男性の平均寿命が81歳ということを考えると、繰下げの優位性は「長生きできれば」という条件付きになる。
繰上げ・標準・繰下げのどれが正解かは、その時点の資産規模と生活状況次第だと考えている。
- 資産が十分に育っていれば、繰上げで早めに受け取って使うのもありだ
- 別に標準の65歳受給でもかまわない
- そもそもサイドFIREの前提は資産収入で生活が成り立つことなので、年金に頼る必要がない。そう考えると繰上げで受取額が減っても大きな問題にはならない
要は年金をボーナス扱いにできる資産規模なら、受け取り方の最適化より他のことにエネルギーを使った方がいい。
60歳が近づいた時点での資産残高・副業収入・生活費を見て判断するつもりだ。今から繰上げ一択と決めるより、その時の状況で柔軟に選ぶ方が現実的だと現時点では考えている。
マイクロ法人なら厚生年金を復活させられる
マイクロ法人を設立すると、厚生年金の加入義務が生じる。報酬を低く設定することで低い保険料で厚生年金に再加入でき、将来の受給額も増やせる。一応載せておきたい。
| 種別 | 月額 |
|---|---|
| 現役時代(厚生年金、手出し分) | 約2万9,000円 |
| 国民年金(FIRE後) | 約3万500円 |
| マイクロ法人(最低等級) | 約1万600円 |
副業が軌道に乗ってマイクロ法人を設立するなら、健保と年金を一気に最適化できる。健保6,670円+年金10,600円で月1.7万円。これで会社員と同等の社会保険が維持できる。
住民税の「1年遅れ」に要注意、FIRE直後のキャッシュ管理
これを知らないまま退職すると、痛い目を見る。
住民税は前年1〜12月の収入をもとに、翌年6月から計算・請求される。つまり今年FIREしても、翌年5月までは現役時代の収入ベースで住民税を払い続けることになる。
しかも会社員時代は給与から自動天引きだったのが、退職後は6月・8月・10月・1月の年4回、自分で振り込む必要がある。突然まとまった金額の請求が来るので、資金管理を怠ると詰まる。
FIRE前に1年分の住民税をあらかじめ予測しておき、支払う計画は予め立てておきたい。
【番外編】育休1年取得後にサイドFIREする場合の立ち回り

育休を取得してからサイドFIREするルートも、賢い選択肢の一つだ。参考程度に整理しておく。
育休中の社会保険料免除を最大活用する
育休中は以下のメリットがある。
- 育児休業給付金(手取りの約67%)は非課税
- 健康保険・厚生年金の保険料が育休中は免除される
- 会社の社会保険に在籍したまま、実質ノーコストで1年間過ごせる
この期間を使って副業・資産運用の準備を進めておくと、FIRE移行後の立ち上がりが早くなる。
(下記の記事でも語っているので、ぜひ見てね)
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何月に退職するかで税負担が変わる
育休後に退職してサイドFIREする場合、退職月が住民税・国保の負担に影響する。
育休給付金は非課税のため、育休中に退職(または育休終了後すぐ退職)すれば翌年の住民税計算の対象所得が低くなる。12月末退職と3月末退職では、住民税の計算対象期間が変わるため、数万円単位の差が出ることもある。
育休中にやっておくべきこと
- サイドFIREを目指すなら副業の準備と収益化の着手
- 退職後の健康保険の選択肢(妻の扶養 or 任意継続 or 国保)を比較・決定
- マイクロ法人設立を検討するなら、手続きに2〜3ヶ月かかることを考慮して早めに動く
- 退職後1年分の住民税を現金で確保しておく
※ 税制・制度は改正される場合があるため、詳細な試算は税理士・FPへの相談を推奨する
まとめ:サイドFIRE後の税金・社保は戦略次第でここまで変わる
今回はFIRE後の税金・社保についてざっくり整理した。
ポイント
- 所得税・住民税:特定口座の利益43万円コントロール+新NISA活用でほぼゼロが実現する
- 年金:サイドFIREでは「ボーナス」扱いでOK。繰上げ受給+投資で運用するという選択肢もある
- 住民税:FIRE直後1年間は現役時代ベースの請求が来る。現金バッファを事前に確保しておく
- 育休後FIRE:育休の保険料免除・給付金を活用してからFIREするルートは、コスト面でも準備面でも優れている
「FIREしたら税金と社保で生活が苦しくなる」という情報にビビる必要はなく、戦略を持てば、むしろ会社員時代より手取りが増えることもあるので、過度に心配する必要はない。
まずは自分の資産構成(特定口座の含み益率・NISA残高)をもとに、どれだけ利益をコントロールできるかをシミュレーションし、ざっくりでも「知っておく」ことが重要だ。